さー

ブルー・ミラクルのさーのレビュー・感想・評価

ブルー・ミラクル(2021年製作の映画)
4.0
現代の恵まれた日本人はこの作品ほんとに観た方がいいです。
とくに子ども達に観てほしい。授業で鑑賞会してほしい。

メキシコのダウンタウンで生まれること、
生まれつきホームレスであること、
ストリートキッズとはどういうものなのか、非常に考えさせられます。

殺しや虐待が子ども達の雑談の話題に軽く上がることの重さ。
大人になるにつれて覚えていくズルい生き方。
その中で何を信じるのか、どこまで堕ちていくのか、早急にお金が必要な孤児院長パパ・オマールもまた葛藤します。

テーマのわりに陰鬱にならず終始爽やかに鑑賞できたのは、美しい海や釣りや仲間というものにスポットを当てていたからかなー、とにかく観やすい。

メキシコに限らず世界中で起きていることの縮図。
屋根のある部屋で食事がとれて、清潔なお風呂に清潔なお布団で眠れることの奇跡。家族が今日も生きている。
恵まれたなかで不幸だと嘆く前に、今一度平和ボケ大国日本に生まれたことの有り難さについて考えてみたいです。

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