スカパー!の時代劇専門チャンネルが新たに製作する『鬼平犯科帳』シリーズの劇場版。
十代目・松本幸四郎が五代目となる"鬼平"こと長谷川平蔵役に抜擢された。(ややこしい)
地上波から時代劇が姿を消して久しい中、まさに往年のTV時代劇を継承するような人情捕物帖。(要は江戸時代を舞台にした刑事ドラマ)
こうして改めて観ると「大河ドラマ」のような歴史物とは全然テイストが違うんだなと今更ながら気付いた。
かつてプログラムピクチャーとして大量生産された中で培われた技術(美術セット、ロケハン、照明、衣装、カメラワーク、殺陣など)が現代に受け継がれているのは嬉しい。またVFXの進歩によってロングショットを挟むことが可能になったので、グッと江戸の実在感が上がった。
長尺に合わせて二転三転するストーリーもそれなりにスリリングで楽しい。
ただ、誰が何を考えているのかを明け透けに全て画面に出すもんだから少し情緒を欠く。