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ノーカントリーのkimaguremovieのネタバレレビュー・内容・結末

ノーカントリー(2007年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

ハビエルダニエルが演じる凄みある殺人鬼。この冷酷な鬼畜に、大金を見つけ持ち去ってしまった男性が追われます。知恵を絞って逃走します。無慈悲な大男はあちこちで人を殺しまくります。手口、ルールが非道で目が離せない展開。荒涼たるテキサスが無常感を増幅させます。
そんな殺人サスペンスで緊迫感を煽られるだけでも一見の価値があると思います。
迫力があるシンプルな展開もさることながら、老保安官(トミーリージョーンズ)が主役だったりします。一線にいながら、なにかためらいがちな彼が、最後に全体を解説し、何かを問いかける体を取って締めているように見えました。
世の中は無情。そこで頑張っても何があるのだろう。使命とか責務とか義務とか期待を追求してきた人生に選択を迫り、重たいものを削ぎ落とす人生もある。そんなうたかたのような無常な人生は、究極の殺人鬼にとっても同じこと。何をやっても人がどの人間でも人生何があるのか分からない。
人間は愚かです。欲望の連鎖が世間を輪廻しています。息苦しい国々(人間社会)を通じて、見るものの生き方さえ尋ねているかのようでひた。
こういう類のサスペンスはあまり好きではありませんが、見た者に考えさせる余韻を与えてくれました。そして結論としてはは映画のメッセージをはかりかねているのですが。
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