YAZ

風が踊る デジタルリマスター版のYAZのレビュー・感想・評価

3.8
台湾映画観る
ホウ・シャオシェン初期作

80年代初頭民主化へ進む戒厳令
下の台湾社会を背景に、伝統的な
家族観や結婚観と自由恋愛の間
で揺れ動く自立した女性の心理

的確なので解説から引用しました

古い感じ有ります
バックに歌謡曲が流れる70年代日本の
青春映画みたいで平凡かもしれないが
解説に有る戒厳令下を頭に入れると
結構攻めてる映画なのかなとも

台北で暮らす女性カメラマン
CM撮影に同行したロケ地である男性に
惹かれて自然とシャッター切る
目が合う二人、微笑む彼、目逸らす彼女
素敵な出会いです
微笑んでる彼は事故で失明してる
偶然か映画的な嘘かどちらにしろ好き

台北で彼と再会しての二人
地方に住む親が結婚勧める裕福な香港人
視力回復しての彼は彼女の顔さえ分からず

失明状態と戒厳令
物事の本質が見えない社会
帰郷した彼女へ冷ややかな旧社会の人達
本質を写し取ろうとするカメラマンな彼女

平凡に見えますが当時の台湾社会ではそれ
なりのインパクトが在ったのでは
監督、エンドクレジットで観客に自由を
謳歌するよう呼び掛けてる

視力回復した彼とある約束した彼女は
世界へ飛び出して行きます
YAZ

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