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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎のblackkazoomaのレビュー・感想・評価

⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)
3.9
劇場での映画初めは『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』に今更ながら初入村。
「鬼太郎映画」を劇場で観るのは1980年以来ですから40年以上ぶり!

評判良いのは知っていましたが、ここまでとは・・・
作品の作りは完全に「大人向け」になっていますね。

鑑賞前の想像と違い、画、脚本、音楽(川井憲次)、色表現、カット割り、構成、各キャラクターの人物造形がキッチリ「映画」になっていて驚いた。
「商品」ではなく「作品」ですね。

『犬神家の一族』に似たサスペンスミステリー作品的な序盤から始まり、水木先生の戦争体験に基づいた旧日本軍幹部の愚行、妖怪作品本来のキャラ登場、バトルアクション的見せ場、バディムービー要素、巨大権力による搾取と暴走など様々な要素を巧く盛り込んだ「愛」の物語。

幽霊族から見たらこの世は「魑魅魍魎という名の人間」たちが跳梁跋扈しているように映っているんだろう・・・


目玉おやじは やはりお湯につかるのが大好きなのでした~


◆ネタバレな雑記↓














ダブル主人公であるゲゲ郎と水木は人間の「理想の姿」と「現実の姿」の象徴と言えるだろう。
(戦争の影響からか)利己的で独善的な野心家の水木がゲゲ郎と出会うことにより他者に対する思いやりが生まれ「理想」に近づいていく。
その後リセットされるが、鬼太郎誕生時に同じことを繰り返すラストは見事であった。
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