ユーライ

ボーはおそれているのユーライのレビュー・感想・評価

ボーはおそれている(2023年製作の映画)
3.0
強く思ったのは何しろ長ーよ、ということだ。元になった7分の短編を3時間の大長編仕様に。途中から寝ていたのでよく覚えていないが、半分の尺でも十分語り切れるでしょ。中年童貞子供部屋おじさんが勇気を振り絞って愛しのママンに会いに行ったら、手酷い裏切りにあって絶望した!さよなら現世!近親相姦めいてくるのも含めて、こんなお話を赤裸々にパーソナルなものとして描く姿勢こそ信頼出来るが、ここまで長々と管を巻き観客に強要させるのは正直付いてゆけぬ。確かにパンツは脱いで欲しいけど、チンチンが見たいなら銭湯にでも行けば済むんだよな。切実さが表現に結実していない。ビックリドッキリで刺激を挿入する一方、会話は特に工夫もない平坦な切り返しで延々やってるのがキツい。映画じゃなくて小説の方が向いてると思うよ。俺としては、アリ・アスター本人より「こんなヤバ気なモンを楽しめる僕達私達、イケてるでしょ笑」ムーブをカマすファンや考察することを煽り立てる宣伝部の方に邪悪を感じる。やってることは90年代露悪サブカルと同質なのに、今っぽくオシャレに装飾してナウいわねぇ、というのはどうなのか。
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