まとぅん

秘密の森の、その向こうのまとぅんのレビュー・感想・評価

秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)
4.0
『燃ゆる女の肖像』セリーヌ・シアマ監督作🎬
劇場スルーしたけど2022年密かに注目していた作品の一つ。

余談ですが🗣️
ふと10数年前に亡くなった、大好きだったおじいちゃんに「さよなら」を言えなかった記憶が蘇りました。人生で初めて死を目の当たりにした動揺に、当時の幼い自分は全く気持ちが整理出来なかったなぁ😣
そして、今年の盆にお墓参りに行ったときのこと。
墓場の立地的に常に強風で、消えかけては点き直してを繰り返す蝋燭の火🕯️
それでもこちらの合掌を終えるまでは必死に火が灯り続けていて、終えたタイミングで丁度火も消えたのです。
あのときはおじいちゃんも近くで見守ってくれていたのかなと何だか嬉しくて、そんな奇跡的な体験を今作を観ながら思い返しました。




ー大好きだった祖母を亡くした8歳の少女ネリーは両親に連れられ、祖母が住んでいた森の中の一軒家を片付けに来る。しかし、少女時代をこの家で過ごした母は何を目にしても祖母との思い出に胸を締め付けられ、ついに家を出て行ってしまう。残されたネリーが森を散策していると母マリオンと同じ名前を名乗る8歳の少女と出会い…




○劇中ほぼ音楽が流れることなく、自然・生活音とセリフで構成される静けさ。そしていざ流れた音楽の効果的たるや。
静音により暗くなりがちな画面も太陽光と月光で照らされる各場面。そんな美しい情景と画角は芸術的🖼️
それプラス、森の向こうに少女時代のママと出会うという不思議なファンタジー🌳

どうやら宮崎駿監督の『となりのトトロ』や『千と千尋〜』、細田守監督の『おおかみこども〜』に影響を受けているそうで、なるほど確かにとも思った。
子どもに訪れたひとときの不思議で奇跡的な体験と成長、喪失の孤独から気づく祖母-母-娘3世代の繋がりを約70分で仕上げた作品。
ド派手に暴れる映画も良いけど、
今作のような落ち着いた、人間の優しさに包まれる映画も良き良き😌

ネリーとマリオンを演じたジョセフィーヌ&ガブリエル・サンス姉妹がそっくり👭
一緒にケーキ作ってる場面なんか彼女らの日常の素の姿っぽくて微笑ましかった笑


ps.
お父さん窓開けてるけど、がっつり煙入ってきてんで🚬ってのが途中気になって仕方がなかった笑
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