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パティ・スミス:ドリーム・オブ・ライフのyuyuyuのレビュー・感想・評価

5.0

彼女の映画や詩をみてるとぼろぼろ泣いてしまうのだけど、多分私が生きて来て持たなかった感情を刺激してくるからなんだろうか?
彼女も全くの異物、全くの私に無かった考えを持っている。
彼女は幸せになると確信し、自分を信じて行動し、他者を愛し、嫌なことをはっきりと批判する。言葉と声を持ち表現する。まだ生まれてもいない貴方に。

とにかくずっと泣いていた。私は彼女を時に厚かましく思った事もあった。けどきっとそれは私が抑圧されていた感情だからだろう。私が生きて来た事は後悔もない。憧れとか今からでもとか焦りなどないけれど、今この歳でパティスミスを聴けて良かったと思う。

良かったシーン
●ディランのタクシーの止め方を1ヶ月練習した。(なんか手で手招きする)まあ止まらないんだけど(笑)
●whoのマイジェネレーションのカバー。中年と言うかもうだいぶ歳を重ねてても歌っていて、しかもピートの激しいギターもカバーしてて最高にカッコよくて惚れた。彼女はこの曲を歌うと言うより、むしろ騒音、ノイズ、そして破壊と解釈してそこをカバーしているのだった。
●小型飛行機でおしっこを我慢できなくてこっそり瓶にしたのを打ち明けた(恥ずかしそうに)
●綺麗な貝殻。この美しさにはどんなアートも敵わないね。
●絵画に触れるのが好き。絵の具の質感を知りたい。モディリアーニの絵に触れて怒られた。自分の絵なら怒られない。
●ピカソのヨダレ。彼は唾液を含まない。唯一ゲルニカの馬が唾液を含んでる。ーその視点
●漂白剤を使わない母親だった。だから全部黄ばんでる。けど洗濯してるから清潔よ。子供の服を見ながら。ここはヨダレの跡よ。
●アルチュールランボーの街をだずねる。貴方が憎んだこの街を私が歩く。この肉体をあげたい。肉体は無くなっても詩は残る。
●バロウズは微笑んで見守ってくれた。良き父。チェルシーホテルのロビーで待ち伏せして「僕はホモセクシャルだ」そんなの関係ない。好きな人だから。
●全て「神聖である」の詩
●破壊と創造
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