排路

流血の谷の排路のレビュー・感想・評価

流血の谷(1950年製作の映画)
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南北戦争後にも内戦が起きて公民権運動の後にもBLMが起きて、自由の国アメリカがどんどん神話になってるのは、見てて苦しいところ。理想的なアメリカ合衆国の欺瞞が皮肉で悲しい感じとは別に、individualなはずの個人の解体、弁護士でもあり女性でもあり、幼なじみでもあり人種差別の対象でもあったりする脆い関係が、マン特有のキスしそうなくらい近いツーショットから背中越しの切り返し、正面の切り返し、そしてロングといった具合に結構意識的に描かれていた。最後まで2人の関係がロマンスに陥らなかったのが人種差別の深刻さを物語ってる。
奇襲シーンとか冒頭のバーでインディアンと白人が殴り合うのがハイコントラストの静音ですごく良かった
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