羽菜

カラーパープルの羽菜のレビュー・感想・評価

カラーパープル(2023年製作の映画)
3.0
原作も、前作も嗜まないまま鑑賞。ミュージカルなんだ〜と軽い気持ちで観に行ったら強烈なボディーブローくらった。女性に人権などなく男の所有物でしかなかった時代、主人公のセリーは虐げられながらも他の逞しい女性の姿を見ながら自身も自分らしさを掴み自由と幸せを手に入れるのだが……

単純に「良かったね〜」で拍手して終わってエンタメ消費していいのか悩む話だったな。モラハラDV人格破壊凄まじかった。そういう時代がリアルにあったと思うと、しんどいね。コミュニティを出れば男性たちも白人から理不尽な差別を受けていたのだろうが……そして今も差別は無くなっていない。

最後、生き別れの妹や子供と再会してハッピーエンドに仕上がってたけど、赤ん坊の父親って……と考えると結構エグい。周囲も笑顔で「赤ん坊の名前は?」とか聞いてるの怖い。
今まで散々セリーに酷いことしていたのに急に改心?するミスターも何というか都合の良い装置扱いな気もしつつ……神に懺悔し、(セリーの中の)神に許されたって感じかな。私だったらカミソリで首掻っ切ってるわ( )

歌は力強く圧倒されました。
140分は少々長かったが、歌はずっと聞いていたなってなりましたね。
羽菜

羽菜