マリア

ジーザスのマリアのレビュー・感想・評価

ジーザス(1979年製作の映画)
5.0
版権が切れているらしくYouTubeで鑑賞することができます。

イエスの人の子らしい姿や、人を憐れむ姿が書かれてあるのが特徴の「ルカによる福音書」に沿って作られている作品。
イエスの生涯だけではなく聖書に重きを置いてストーリーが進んでいく。

基本イエスが題材の映画は、聖書を理解している上で作られていることが多い様に思う。海外では当たり前の様に読んでいる人が多いため。けれど日本のように聖書を知らない人でも理解しやすいのがこの映画ではないかな。所々解説ナレーションが入るので、他のキリスト教映画を観る前にこの映画で聖書への理解を深めておくと鑑賞しやすいのではと思った。

イエスが話す場面が多く、からし種のたとえ、善きサマリア人のたとえ、ぶどう園と農夫のたとえなど、聖書の内容を知るのに良い映画となっている。
また当時の歴史や聖書に忠実に作られており、昔は寝そべって食事していたこと、マグダラのマリア、ヨハンナ、スザンナも弟子としてついて回っていたこと、磔刑の為に木を抱えて運ぶ場面は多くの場合わかり易く十字架を抱えて描かれるが、実際には一本の棒であったことなどきちんと描かれている。

イエスが人の子らしく笑う姿が多かったのが珍しく、微笑ましい。
洗礼を受けて亡くなるまでのたった3年半という短い間の宣教の旅だったが、この映画の様に楽しいことや笑えることもあっただろうと思いたい。
マリア

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