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明日の食卓のcocoのネタバレレビュー・内容・結末

明日の食卓(2021年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

階級の異なる3つの家庭をオムニバスに描きながら、10歳の少年ユウの母親による虐待死事件に迫っていく話。
どの家庭でも起こり得る話で、事件の危機感を与えられたように思う。

高畑充希さん目当てでこの作品を見たが、作品を見続ける中で高畑さん演じる加奈(31歳)と息子の勇(10歳)の貧困シングル家庭のシーンが、映画に出てくる家庭の中で一番平和な気がした。母親が息子を追いかけきつく抱きしめながら、"ユウくん、ごめんなぁ…"と伝えるシーンで、お互いがお互いを大切に思うあまり、お互いの愛が伝わらず蟠りがどんどん大きくなっていったのを、母親が息子への愛と申し訳なさをストレートに行動に移して伝えることで、今までの蟠りを解消し、世界が息子愛に包まれる感じがジンと伝わってきて、良かった。
他の家庭は、ヒステリックな叫びとサイコパス息子の印象が強すぎて、どこか現実離れしているように感じてしまった。でも、菅野美穂さんと尾野真千子さんらの演技は鬼気迫るものがあった。
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