Yoshishun

ドラゴンボール 最強への道のYoshishunのレビュー・感想・評価

3.5
ドラゴンボール劇場版マラソンもラストラン!

ドラゴンボール劇場版17作目となる本作は、摩訶不思議アドベンチャーと銘打っていた頃の少年期悟空のリメイク。レッドリボン軍との攻防を軸に、ブルマをはじめとしウーロン、ヤムチャ、プーアル、亀仙人との出会いを描いていく。

公開時には『ドラゴンボールGT』も開始しており、前作までで度々見られた作画崩壊は全く無く、ドラゴンボールの伝説の始まりを安定した作画で拝めるというだけでも収穫もの。パワーインフレも無く、かめはめ波こそ最強奥義という段階ながらも、随所での気合の入った作画のお陰でかめはめ波の迫力も満点。なお、原画には細田守、協力プロダクションにはスタジオジブリが名を連ねていたりと、リメイクに対する本気さは窺える。

ただ、80分という尺に収めるには駆け足過ぎな展開ではあり、特にヤムチャに至っては仲間でもないのにいつの間にか協力している姿に違和感を覚える。キャラクター同士の出会いの瞬間にそこそこ時間をかける割にはそこから絆を深めていく過程が省略されている影響で亀仙人のような重要キャラも噛ませ犬的なポジションに留まってしまっている。

壮大な冒険譚をコンパクトにリメイクするのはほぼ不可能なため、展開には難があるが、映像は満点なのは変わらないので、あの頃のドラゴンボールが好きな方にはハマるかもしれない。これはこれでアリ。
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