なんとなく鑑賞。
本国では、テレビ用か配信用に制作されて一部劇場上映もしてるっぽい小品。
全く知らなかったけど、不思議な印象を残す作品で結構好き。
希望を抱いて移住してきたテキサスの土地は、雨も降らず砂嵐に苛まれる不毛の地だった。夢破れて去る者。主人公の父は彼が幼い時に家を出た。17歳?のユージーンは、まだ幼い頃に出て行った父がメキシコで新たな希望の地を見つけたと聞かされたことで、自分もいつかは…と言う希望を抱いていた。フィクション雑誌を読み漁り夢見がちな若者ユージーンは、ある日、家の廃屋の納屋に潜んでいた、逃亡中で高額な懸賞金のかかった強盗団の一味の女アリソンを見つける。
ユージーンを演じるのはピーキープラインダースのフィン・コール。そしてアリソンを演じるのはマーゴット・ロビー。
物語は大人になったユージーンの妹が兄とアリソンの事件を振り返る形のナレーションで語られていく。
出て行った父への想い、荒れた土地での生活、継父、若さ故の夢と冒険心。
そんな中で出逢ってしまう危険で大人の美しい女性。
マーゴット・ロビーも良い配役だったと思う。
全体的にキャスティングがとても上手く行ってるし、それぞれのキャラもしっかり描かれてるんだけど、ちょっと雑なところもあったりで、私的には、マーゴット・ロビー演じるアリソンの心情の変化が良く分からないところかな…
ユージーンはまだ子供故のウブな感じが良く出ていたのに対して、強盗団の一味のアリソンが、自分が逃げるためにユージーンを利用しているのは十分分かるし彼女の年齢的にそれは普通だと思うけど、関係性が変わっていく描き方がもっとメリハリあっても良かったかな。
シャワーのシーンは他ではなかなか見ないタイプの工夫がされていて印象的で好きだけど、切り替えがブラックアウトで、ちょっとCMでも入ったかな?的な感じがしてしまった。まさか、ここで終わり?とも思ったくらいだった。いいとこでこのブラックアウトは痛いなー。
他にも印象に残るいいシーンがたくさんあったので、終盤のあれこれが展開としては分からなくもないんだけど今ひとつ説得力に欠けていて残念だったなぁ。
総じて好みの映画ではあったし、なんて言うか勿体無いなーって感じ。
果敢な妹ちゃんも良かったのにこれも描き方が惜しい…