懐かしいイタリアの夏の匂いがするピクサーの最新作。
ピクサーは監督の私的な作品を作ることが多く、今作も監督が少年の頃に体験した友人との思い出をベースに、人に忌み嫌われるシー・モンスターの少年2人の友情と彼らが出会う未知の人間文化への憧れ、人間との交流を温かく映し出す。
ジブリからの影響にも言及されているこの情景は、異国のモノでありながらどこか懐かしく心地好く響く。
まるで自分自身の物語を観ているような、すでに遥か遠いところに行ってしまったかつての記憶が揺さぶられる。
少し成長して大人になる夏の魔法。
一人で映画館で味わいたかった作品だ。
