こういう作風はとても好き
ある日突然記憶を失ってしまうという現象が蔓延するというSFっぽい設定でありながら、近未来的な感じはまったくなく、ごく普通のありふれた世界という感じだ。
治療と人生再生プログラムを施す医師たちも、最先端の科学者集団という要素はまったくない。いや、どちらかと言えばユルユルな感じだ。
記憶が戻ったという事例はゼロで、主人公が受けるのはこれからの新しい人生を作っていくことを目指すプログラムなのだが、何となくユルいショック療法のような気もする。
見終わった後、もう一度最初から見直してみるといろいろと納得する。
じんわりと目頭が熱くなる作品だ。