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キャッシュトラックのトルーパーcomのレビュー・感想・評価

キャッシュトラック(2021年製作の映画)
3.5

#キャッシュトラック
ジェイソン・ステイサム無双&ガイ・リッチー監督の最強タッグでハズレなわけがない。10月公開作が早くもAmazonPrimeにきていたので観賞。

ワイスピシリーズやMEGなど、最近は割とコメディ要素のある作品への出演も多いステイサム。
しかし本作は、重厚感あるハードな雰囲気(雰囲気だけは)の映画。

建前上主人公の平凡な姿を描いている序盤の入社試験のシーンから、終始不穏としかいいようがない重苦しい音楽が延々と響き渡っていて期待感しかない。


フランス映画『ブルー・レクイエム』(2003)のリメイク作品となる本作、原題は『Wrath of Man』(=男の怒り)

現金輸送車強盗の話だということを示した邦題より、こっちの方が作品の内容には合ってます。怒りを抱えたステイサムが怒りのままに悪人を次々と消していく、ただそれだけの映画です。


■ストーリー
LAの現金輸送警備会社に、1人の平凡なスコットランド人(見るからに平凡ではない)の「H」が入社した。
ある日、Hらが現金を輸送するトラックが強盗に襲撃されるが、Hは的確な射撃で強盗団を全滅させ社内の英雄となる。

秘めた目的を持つH。彼は一体何者なのか。
彼の驚くべき(別に驚きはしない)正体が明かされる一方、警備会社に大量の現金が集まるブラックフライデーの日を狙った新たな陰謀が動き出していた...


■アクションシーン
ステイサムといえば強靭な肉体から繰り広げる無敵アクションのイメージがありますが、本作は彼が飛んだりはねたりするようなアクションは少なく、あくまで冷静に、しかし静かな怒りを抱えながら、ゆっくりそして正確に敵を射殺していきます。

演者の圧倒的存在感に重厚感ある音楽も相まって、無敵感がハンパない。

終盤は防弾装備で固めた、一般的にみたらかなりの強敵が大量に出現しますが、ステイサムは無敵なので最終的に圧勝して終わりというそれだけの映画です。
銃の腕や格闘技術が凄いだけじゃなく、不死身感も異常で笑います。


<以下、ネタバレあり感想いくつか>




・ちょいちょい時系列いじりが多用されていて、構成的には一応「あの時実はこんなことが!」な作りなんですが、そもそもキャスティングの時点でステイサムが無敵で只者じゃないってことはわかりきってるので、まあサプライズってほどでもないです。

最初の強盗殺人事件を別角度から、とある一般人被害者の存在含めて見せ直したのはけっこう良かった。

・いや死んだだろ的に倒れるも、どう見てもその眼光は死んでないステイサムの目を何度も繰り返しアップにして映すの最高。

・自宅の暗闇に怖いステイサム、ってパターン2回もあってお得な感じ。

・屋台のブリトー食べたい。

・ビニール袋の拷問のシーンで軽く高揚感ある曲流すの趣味悪すぎて笑う。

・スコット・イーストウッドの役のどうしようもなさはけっこう好き。こういう男がいちばん仲間にしちゃいけない奴!ってのは人生の教訓になる。

・敵のボスはなかなかいいキャラだったけど、そんな最期にしちゃうって...は流石のガイリッチー監督

・気の強い同僚女、けっこう主人公とからませておいて、最後も見せ場あると思いきや結果それwwwってのも流石のガイリッチー監督


【スコア】
★3.5で。

特に語るような仕掛けはないですが、まあ無敵のステイサムが観られるので楽しい映画です。
この人は死なない、とかの映画的お約束は全部無視してくる展開も◎

今や時代はキャッシュレス化してきているので、あと何年かしたらこういう設定の映画は古典になるのかなあとか思ったり。
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