ヴェネチア国際映画祭で銀獅子賞を受賞したミシェルフランコの作品。富裕層が開いた結婚式のパーティーの最中に暴動が起きる話。
題材の割には意外と間延びする作品でした。正直今作は最初の30分くらいが一番面白かったです。パーティーのシーンはキャラクターに合わせてカメラが動き回っていたし、全体的に無防備で緊張感がありました。テーマも相まって少しパラサイトとかアテナを彷彿とさせたんだけど、その一方で中盤以降は段々盛り下がった気がします。話がどう転がるかは簡単に予想がついてしまったし、映像の面白味も一気に欠けました。今作の本来あるべきはずの緊張感が急になくなって、出来の悪いミヒャエルハネケの作品を見ているような感覚に陥りました。リアリティを追求したのかよく分かりませんが、個人的にはもっと酷いことが起きた方が良かったと思います。
