maki

ボーイズ・ステイトのmakiのレビュー・感想・評価

ボーイズ・ステイト(2020年製作の映画)
4.0
AppleTV+とA24による、2008年にテキサスで行われた"ボーイズ・ステイト"のドキュメンタリー。
各州で毎年行われる"民主主義と礼節ある対話"を学ぶイベントで、約1000人の男子高校生が一堂に集まり、2つの政党に自動的に分けられ、模擬的な州政府を立ち上げるまでの過程を1週間で行う。

すごく面白い、けど、何とも言えない気持ち悪さも。
こうやって、選挙や政治家を知る、まさに民主主義の良し悪しを感じる一つの機会となっている。

テキサスだけあって、共和党支持者が多く、高校生だけれどなかなか主張がすごい。
ただ、ここで男子高校生が行っている模擬的な州政府の立ち上げ過程は、馬鹿げた議論や振る舞いも含めて、実際の選挙と変わらないのかもしれない。
皆ゲームのように戦略を練り、まさしく相手と"戦う"。社会縮図のような大小の差別的とも受け止められる行為や、まさに男だけで考えてる雰囲気(中絶反対の意見は、かなりゾッとする…ちなみに、ガールズ・ステイトもあるそうです)。

冒頭、G.オーウェルの〈1984〉、A.ハクスリーの〈すばらしい新世界〉について話す授業がおもしろい。前者は独裁者/情報を"奪う者"を恐れ、後者はテクノロジーに甘んじて考えることをやめること/情報を"与える者"を恐れる。
→ 選挙で誰をどう選ぶのかが重要だと。


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Apple TV+の無料期間がついに!終了すると言うことで、今後の検討材料としてあんまり見ていなかった長編作品を視聴。悩ましい…。
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