大島育宙

スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバースの大島育宙のレビュー・感想・評価

2.9
情報量が多い映画が好きなフェチの自分なのに流石に閾値を超えて興味がなくなってしまった。マルチバース設定、絶望的に体質に合わない。前半のメインキャラのパートは良かった(これは音楽も映像も前作の延長なので本作の得点にしない!笑)けど、インドのパートから心底どうでも良くなってしまった。

それぞれの世界において唯一のヒーローだから重みがあるんであって、キャラクターの固有性が実は裏で繋がってて一つが消えると他も全部消えちゃう?的なことを後から言われても「そんなわけないじゃん」「百歩譲ってそうだとしても、だったらしょうがないじゃん」と思ってしまう。

マルチバース設定の映画のレビューで毎回のように書いてるけど、映画は目の前にない世界を、空間の固有性を信じさせる芸術なのであって、目の前の空間を信じさせることを同時並行×無限でやられちゃうとそれはもうNetflixのホーム画面をザッピングしてる時と変わらない。

スパイダーマンなんて尚更、設定緩めのフィクショナルなローカルヒーローなんだから、そんなに擬似物理的なもっともらしい設定はそもそも似合わないとすら思う。

グウェンとモラレス以外いくら出てこられてもありがたくない。前半だけ何回も観たいよ。