ミセスコロンボ

旅立つ息子へのミセスコロンボのレビュー・感想・評価

旅立つ息子へ(2020年製作の映画)
4.0
自閉症スペクトラムの息子(ウリ)と彼と暮らす父(アハロン)の話。
ふたりはルールの中で穏やかに楽しく暮らしている。
大変そうだけど微笑ましくもある。

だが、別居中の妻は将来を考え施設に入れるように手配する。そしてその日、パニックになってしまったウリと離れて暮らす事を納得いかないアハロンは逃げ出してしまう。
この逃避行はドキドキ、ハラハラしつつも観てて楽しかったりする。
しかし、ルールが壊れてしまった時の大変さも描かれていてウ~ンこれはこのまま暮らすのは無理なんだなーーってなる。

チャップリンのパラパラ漫画。
丸く印をつける自動ドア。
こだわりの強い自閉症スペクトラム障害のウリの為のアハロンのこれらの工夫に嬉しくもなり悲しくもなる。

そしてラスト、ウリは自分で自動ドアを通過して父から旅立つ。

アハロンの背中はちょっと悲しげででも
誇らしげそして安堵。
観終わってじんわりきてます。
もっと多くの人に観てもらいたい一本です。