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BEGINNING/ビギニングのchiyoのレビュー・感想・評価

BEGINNING/ビギニング(2020年製作の映画)
3.5
2022/7/7
冒頭から教会に火炎瓶が投げ込まれ、掴みとインパクトは抜群である。その教会は、ジョージアでは少数派の“エホバの証人”。少し前に「ジョージア映画祭2022」が開催され、その時に観た映画でも宗教による争いが多々あった。ほぼ現代が舞台と思える本作でも、それが変わっていないことに悲しくなる。が、本作での“エホバの証人”は骨組みだけで、その後のストーリーにはあまり関係ない感じ。そして、ヤナと夫ダーヴィドの関係性も、話が進むにつれて本質が見えてくる。私的には、ヤナに起こったことをダーヴィドが知った時、彼女にかけた言葉で「こいつ無いわ…」と思った。ただ、ラストは完全に予想を裏切られ、なかなかに衝撃的。ヤナとダーヴィドの“やり直す”の意味の違い、何の罪もない彼が犠牲になったことが辛い。カメラの回し方が独特で、見たいものを焦らして見せていたのが印象的。
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