あのときのとき

ジョン・ウィック:コンセクエンスのあのときのときのレビュー・感想・評価

4.0
 今回のアクションの印象はギャグか本気か分からない。勘違い日本にはじまり、圧倒的物量の敵がこれでもかというほど湧いてきて、ソレをただ銃で撃つだけでなく、組んで投げては撃ったり刺したりと非常に忙しない。このアクションを笑ってみればいいのか熱くなればいいのか頭の中が大混乱。
 更に勘違い日本ゾーンを抜けたら新たなシチュエーションで生きのいい雑魚どもがワラワラ湧いてきてもうムチャクチャ。話の大半を長いアクションに費やし、これ以上やったら見てる側が疲れそうなほど。人が受け入れられる限界までアクションを詰め込んだと思えるほど濃い。 
 そんなムチャクチャだが組んで崩して撃ち抜くジョン・ウィックの基本の型を全身アーマーの敵たちにやることで崩す必然性があがりより映えたり、ピュンピュン振り回すようなヌンチャクではなく鈍器としてぶつかるヌンチャクはブルース・リーとはまた違った生々しい痛さがあったり、火を吹くショットガンだったりと殺しのバリエーションの豊か。ジョン・ウィックがカッコよくてもそれだけに頼らず味の変化は忘れない。新キャラの盲目の剣豪の探るような剣動きや、変な位置特定だったりとジョン以外の動きも工夫が色々、
 今回の話は前回に引き続きジョン・ウィックが自由になるための戦い、そして友たち。ジョン・ウィックへの友情にどう答えるか、ジョンのために上に逆らうか、ジョンであっても家族のために戦うか。アクションはアホの渋滞でも、話はそういう悲しさ美しさは忘れない。
 一方ジョン・ウィックがムチャクチャやっとる割にはストーリーが地に足が付きすぎてるきらいがある。ジョンの秩序を乱す危険性については触れられるが、それでもいくら殺そうが自由になれずいつか潰されると強調される。
 アレだけ暗殺者どもを殺しまくり、ジョンに協調するものもでるならもっとこのままでは裏の秩序が終わってしまうと、それぐらいぶち上げて欲しかった。3のラストで全面戦争みたいなノリだっただけに残念。
 次回作の予定はあるとのことだがココまで限界に詰めこんだアクションをした後次がどうなるか非常に楽しみである。今から次が待ち遠しい
あのときのとき

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