Towa

TITANE/チタンのTowaのレビュー・感想・評価

TITANE/チタン(2021年製作の映画)
3.8

“トラウマを埋め込まれた悲劇…”
 

『RAW〜少女の目覚め〜』の女性監督ジュリア・デュクルノー長編2作目。トラウマを抱え成長してしまった女の数奇な人生を描いて第74回カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞したサイコスリラー作品。


✒️幼少期に父と2人で帰宅途中、交通事故に遭い大手術した娘アレクシア。チタンプレートを頭蓋骨に埋め込まれる事を余儀なくされて以来、あるやばい衝動に駆られ”車”を異常なまで愛するようになるのだが…


【話題の賛否両論作品が私的に
実際どうなのか検証しよう ⑦ 】

「あれ?これちょっと『NOPE』みたい…」

って最初に観終わった時の印象でした。
この作品、流れにまかせてみたら訳わからん
やべえスリラーに見えちゃうからだ…

作品内にかなり詰め込まれてる”メタファー”を
どれだけ汲みとれるかで評価が分かれそう。。
だから賛否あるのかな〜とも思います!


“それ”が無くても’ファンタジー’として
観ちゃえばまだいいんだけど、なんか
リアルで生々しくて’それ’で観れない私。

“それ”がより解ってくるとさらに作品全体の
テーマが浮き彫りになってくるので
考察好きにはもってこいの映画だよ♪


▪️少し前半の彼女の声を聞いてみよう▪️
(私の【妄想】も入ってるかも)

父からの性的虐待から歪み、
あの手術できっかけを生み、

数年後の私はモーターショーの
ショーガールとして働いていたけど、、
ああーめんどくさい!!
今は連続殺人犯として生きてます。

自分なりに人を愛そうと
すごく努力してきたつもり…

けどやっぱり無理、人を愛することが。
どうしても人を嫌悪してしまう。。
だから人を”無”くしていく…
私の武器”かんざし”で。

私、”あれ”から車が好き。
車”で”やる、じゃなくって
車”と”やる。。
妊娠した。けどいらない。
あの武器で贖ったけど…失敗した。

親も自ら無くし、今は指名手配中だ
街のディスプレイに私の顔が映ってる。
失踪した男の子も同様それに映ってる。
顔を変えなきゃ、お金無いから髪とか鼻など
自ら変形させ身体もさらしを巻いて隠そう。

あ、お腹が大きくなってきたみたい…キツい
あ、その父親が私を引き取りにきてくれた…

私はここから大きく動きだした、、


素性がばれるかばれないかはどうでもいい。
ここから家族愛という名の恋愛にも似た
そのアレクシアが愛を知って見つけていく
“再生”と”破滅”の物語。。

無事、お腹の子は生まれるのでしょうか…


【人間の“性” : セクシュアリティ】
1・身体的性  2・性自認
3・性役割   4・性的指向    

に対してもかなり深くえぐっていて
かなり痛々しいバイオレンスもあり内容も
良い意味でかなりぶっ飛んだ作品でした。。

そして、あの衝撃ラストはみんな
どう捉えるのだろうか、、

⚠️これ人選びます…確かに評価が難しい…


一口メモ:
“かんざし”は”男のアレ”としての比喩🤔
Towa

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