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見世物王国のumihayatoのレビュー・感想・評価

見世物王国(1937年製作の映画)
5.0
いやはやこんな貴重な映像が見れるなんて、ほんと技術革新・ネット社会様々でもう頭が上がらないわけです。

冒頭、お祭りの記録映像とか歴史的価値どんだけ高いんだと。

藤原釜足、岸井明、そして当時13歳の高峰秀子。いやーーーー見るでしょこんなん。


東京に遊びに来た高峰秀子と両親。
お祭りを見つけて遊びにいくと
両親は財布をスラれ、高峰秀子は両親とはぐれ1人フラフラ遊んだり、偶然会った藤原釜足(財布をスッた本人)にあれやこれや買ってもらったり(親の金)それを岸井明が追うドタバタという、なんともほのぼの愉快な話。
そこに祭りで働く訳ありな人達の人間ドラマもちらっと。

見世物や大道芸などの記録映像としての意味合いも強いが
しっかり映像トリック的な面白さとか
"映画"や"お話"のキホンのキはしっかりしていて素晴らしい。
これを現代風にアレンジして群像劇にするとか、そういうことから日本映画界は始めた方がいいんじゃないかしら。


祭りで上映されてる活動写真が岸井と釜足のチャップリンオマージュでアガッた。
藤原釜足の首が伸びます(笑
劇中歌は岸井明「月に告ぐ」
最高でござんした。
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