イラク軍によるISIS掃討作戦の最前線を、銃弾をかいくぐりながら命がけで取材する一人のイラク人女性ジャーナリストのドキュメンタリー映画


ドキュメンタリー映画でしか描けないリアルさが光るとてもよい作品だった


ISISが支配する戦地の最前線に取材する女性に焦点を当てて描いており、
・夫がISISの兵士の妻や子供
・ISISに自分以外の家族を皆殺しにされた子供
・生活のため病むえずISISに加担する人

など様々な側面からISISと戦争に関わる人に対して果敢に取材する女性が逞しく、ジャーナリズムの魂を感じた


移動中の車が爆撃され、つい数分前まで主人公のジャーナリストと話をしていた人が死んでしまう映像があり、戦争、ISISの恐ろしさを実感させられた

自らの命を顧みず戦地で起こっているリアルを届けようとするジャーナリスト達に感謝しかない


戦争で苦しむ人が誰もいなくなる世界を願う

• #アジアンドキュメンタリーズ

ISIS支配の現状を伝えるために、ジャーナリストが前線に踏み込んでいくドキュメンタリー。

過去の紛争をモチーフにしたドキュメンタリーは数あれど、実際に紛争中である地域のドキュメンタリーって地味に貴重なのではと思いました。実際にカメラは飛び交う銃弾を捉えており、さながら戦争映画のようなニュアンスを含んでいますが、これが現実であるというのが気落ちさせます。ラストの迫撃砲のシーンなんか、ある種の衝撃すら感じます。

ISIS台頭の直接的なきっかけはやはりイラク戦争であり、この戦争を起こしたことの責任追及は難しい世界であるというのが、また暗澹たる気持ちにさせてきます。

メリー･コルヴィンさながらに銃弾･砲弾飛び交う前線へと足を踏み入れていく一人のイラク人女性ジャーナリスト。戦地の惨状を映し出すと共に、一体何が彼女をそこまで駆り立てているのかが少しずつあらわになってくる。
市井の人々の痛ましい姿を通し、ISIS支配の爪痕の深さを再認識させてくれる貴重な記録映像

アジアンドキュメンタリーズにて鑑賞