加害／被害・正しい／間違いに過剰に焦点される最近に対する意志ある取り組み。
「何が正しいかを知ることはできない、だが選ばなければ（生きなければ）ならない」はテーマの一部だが、そこは日本版「ミスト」って感じ。
古田と運転者の母はコミュニケーションがすれ違う（運転者母が【意外な】思いを述べている最中に古田が何を思うかを彼女は知らない。古田も、彼女が思いを述べるまで彼女の内面を知らなかった。観客もまた古田の内面を、推測はできるが分からない）。また古田と松坂のコミュニケーションもすれ違う（松坂が再度土下座した理由を古田は分からない）。つまり何が正しいか（真実か）人は知らない、でもそれでいくしかない。加害／被害問題とミスト的なるものは重なる。
みんな演技うまいが、それとも、リアルで温度低めの演技を一定の水準で全編・全役者に対して保つのがうまいのだろうか（？）。
（こんなうまい役者が日本にこんなにいたんだと思うことが最近多い（ドライブマイカーとか））
せぶひろこの音楽は普通。使い方がイマイチなんだろうか…。
「二重生活」も同プロデューサーか。気になる。
