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ドント・ルック・アップのkuuのレビュー・感想・評価

ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)
4.1
『ドント・ルック・アップ』
原題Don't Look Up.
映倫区分PG12.
製作年2021年。上映時間145分。
タイトルはニコラス・ローグの名作『ドント・ルック・ナウ』(『赤い影』)(1973年)から着想を得てるそうっす。
『赤い影』のイタリア語と英語で言葉が伝わらないもどかしさと、デカプリオ達が奔走するもどかしさなんとなく似てる。

レオナルド・ディカプリオとジェニファー・ローレンスが主演し、彗星衝突という地球の危機を察知したポンコツ気味の天文学者と教え子が、世界中にその事実を伝えようと奔走する姿をアダム・マッケイ監督が描いたブラックコメディドラマ。

2019年11月8日、パラマウント・ピクチャーズが本作を配給することが発表され、アダム・マッケイが自身のハイパーオブジェクト・インダストリーズのもと、脚本・監督・製作を担当することになったが、2020年2月19日、Netflixがパラマウントから本作を買い取ったそうです。
Netflixの銭の撒き具合、大丈夫なんかなぁ。
いきなり!ステーキみたいに、いきなりは、いきなりこの地域から撤退って近くの三店舗が閉店、折角、貯めてた肉マイレージは、ただのゴミになったように、Netflix業務縮小日本から撤退なんて云わないでよ~いきなり!ステーキみたいに。
残りの視聴日数分見れんようになったら泣くで~って、Netflix、Amazon、Hulu、そしてDisney+たち動画配信サブスクリプションの勢いはとまらんなぁ。
レオ様には約33億円、ジェニファーに約28億円が今作品の出演料として支払われたと米Varietyが報じてたなぁ。

ランドールをディカプリオ(太り気味やけど瞳は惚れ惚れするくさってもレオ様、作中、snsで、AILF"Astronomer I'd Like to Fuck."《ヤられたい天文学者》と視聴者が発信したのは笑った😊)、
ケイトをローレンス(ってか初めは気がつかなかった鼻ピアスのパンカーがまさかの。。。余談ながら彼女の一部はCGらしい😊始まってすぐに、歯を失くしちゃったらしい)が演じるほか、
大統領役のメリル・ストリープ(この人も笑わしてくれるなぁ。彼女は、自分の演じるキャラの髪を "共和党的 "で "醜い "ものにしたかったようです。)、
テレビ司会者役のケイト・ブランシェット(彼女にしてはかなり冒険した役やったし、これまた笑えた)、
補佐官役のジョナ・ヒルをはじめ、ティモシー・シャラメ(今をトキメくキラ星長い髪も似合うなぁ)、
キッド・カディ(ティミーとキッドは実生活でも親友)。
アリアナ・グランデ(30分くらいでチョイ出、後、歌も披露してくれた👏)、
マーク・ライランスら豪華キャストが集結っっつつっ。

ポンコツ気味の天文学者ランドール・ミンディ教授はある日、教え子の大学院生ケイトとともに、地球に衝突する恐れがある巨大彗星の存在を発見し、世界中の人々に迫りくる危機を知らせようと躍起になる。
余談ながら、ジェニファー・ローレンスも言及した、今作品の彗星の規模を説明する際の、小惑星チクシュルブは、6600万年前に現在のメキシコで地球に衝突した。
小惑星の大きさは10kmと推定され、地球上の全生物の75%が死滅した(ディノキラー)。
直径150キロ、深さ20キロのクレーターを残した恐ろしいもの。
この話を取り合わないのは実際ありそう😊。
んで、お話に戻り、仲間の協力も得て、オーリアン大統領とその息子で大統領補佐官のジェイソンと対面する機会を得たり、陽気な朝のテレビ番組『デイリー・リップ』に出演するなどして、熱心に危機を訴えてまわる2人。
しかし人類への警告は至難の業で、空回りしてばかり。
そのうちに事態は思わぬ方向へと転がっていき。。。
って、アレコレ文章やとこの世界観(笑える)は伝わりにくいなぁ。
お時間と、もし見る環境がありましたら予告編をどうぞ。

https://youtu.be/tNw4INTdBbQ

加えて、俳優として出演もしてるアリアナ・グランデとキッド・カディが、ポップ・ミュージック界のパワー・カップル、ライリー・ビーナとDJチェロとして歌唱している本作品の挿入曲『Just Look Up』リリックビデオがありましたし合わせてどうぞです。

https://youtu.be/X6SuW5HhQoc

このパンチ効いたアメリカンな風刺的コメディSci-Fi(サイファイは、サイエンス・フィクションの流れの中でのアンチテーゼとしての表現のひとつ)ドラマは、かなりの衝撃を受けた。
脚本家であり監督でもあるアダム・マッケイの巧みな脚本は、
今日地球上で最も話題になってる問題を巧みに取り上げていると思う。
彼は、
気候変動や、企業の強欲(故に選択を誤る事がしばしば起こる)、地球が直面しとる(フェイクもおおいけど)緊急事態に対して行動を起こす動機、そして、再選の見込みしかないクソ政治家とかを、さりげなく取り上げている。
また、今作品は、ソーシャルメディアによるプライバシーの侵害と侵掠、
ほんでもって、TV視聴者の怒りを買うような過激な発言をするパーソナリティーと(日本じゃ坂上忍がこの立ち位置やけど可愛いもんかな)、一部狂乱した視聴者が、我々の日常生活に及ぼす影響も巧みに描写していました。

今作品の物語の前提は、基本的に、ポンコツ気味で低レベルの天文学者とファンキーな助手が、地球に向かっている巨大な彗星を発見することから端を発する。
その巨大な彗星は、6ヶ月後に地球全体を破壊するほどの大きさやと。
天文学の大学院生ケイト・ディビアスキー(ジェニファー・ローレンス)と彼女の教授ランダル・ミンディ博士(レオナルド・ディカプリオ)は、まずワシントンに緊急ニュースを伝えるために出発する。
人気はあるが無能なオーレイン大統領(メリル・スティープ)は、自分の人気投票や政権内のスキャンダルに関心の中心があるとわかる。
(メリル・ストリープはいつも通り演技は巧みで素晴らしかった)
大統領府が状況を監視し、選挙前に米国国民に警告を発することは視聴率に響くので、専門家に調査させると、運命の使者たちを見下すのである。
教授は、オルレアン大統領の無策の後、ケイトと共にテレビのトーク番組『ブリー・エヴァンティー』てのに出演し、世界中にこのニュースを伝えるが、それでも脅威は真剣に受け止められない。
この教授役を演じるデカプリオは、ここ数年で最もゆったりとした演技で演じていました。
(体型もポニョポニョ気味で、崖の上のポニョが登場したんかと見紛うほど😊)
また、ジェニファー・ローレンスが、メディアトレーニングが必要だと揶揄される気性の激しい学生を、これが彼女か?とこれまた見紛うほどファンキーさを見事に演じている。
もう一人の注目すべき役は、マーク・ライランスが演じるピーター・アイシャウェル。
彼は物腰が柔らかく、感情を表に出さないサイバー男爵で、新しい電話データシステムによって収集されたアルゴリズムによって、将来の健康や生死を含む人生経験を誰でも予測することができる役をなんかピッタリ合ってこなしてた。
今作品は、個人的にとても面白い作品でした。
ただ、2時間30分以上ちゅう長さについては、賢い編集をすれば30分短縮できたんちゃうかな。

今作品には、ティモシー・シャラメがケイトに恋するストリートギャングの若者ユール役でカメオ出演しており、スターが勢ぞろいしていました。

今作品は、素晴らしい風刺映画の道を歩んでいるなぁと深く感じましたし、物語に対するアダム・マッケイのアプローチは、繊細さに欠けると云えなくはないが、今日の世界の状況を鑑みるならば、繊細さを求める時期はすでに終わっている。
そして、重要な問題に対する優れたリーダーシップと行動が欠落している世界の転換点に直面してる今ならば、
貪欲さで不誠実さ、そして自己中心性なやつらが、再選を確実にするために陰謀論と偽ニュースで人々を分裂させることに満足している米国の指導者の一般的な資質と何ら変わらない、いやそれを踏まえた上で描いてるんやろと思います。(思いたい)
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