もめん豆腐

望みのもめん豆腐のレビュー・感想・評価

望み(2020年製作の映画)
2.2
堤監督とはあまり合わないかも。良いところを探すのに苦労するな…。
あと、映画と全然関係ないけど、石田ゆり子が異常にもてはやされてるのがさっぱりわからん。きれい、とか、ん歳に見えない、とか。いや、役者に全然関係なかろう。役者が必要以上に私生活を公開するのも反対派なんで、この人が出てるってだけで、作品自体の魅力が10分の1になる。役に変な色つけるな。
話を本題に。前からよくある話ではある。昔だと甲子園を目指して野球推薦で高校に行ったもののケガをして部活を辞めた途端にグレた、パターンが多かった気がする。やる気の矛先を失うのは10代半ばではキッツいよね。道半ばでこれを喰らうと輝かしいはずだった未来をも失った気がしてしまうのもムリはない。ヤンキーや暴力団員も元スポーツマンがいる。だから熱心にスポーツをする子には、ケガをして続けられなくなった時の事を事前に話し合うべきだと思ってる。今でこそプロ野球選手のその先を支える機関が出来たけど、昔は引退後の事を考えたことないの???といった人ばかりだった。一切貯えずに車と遊興費で、引退時にはすっからかんな人が多かった記憶がある。つい最近もこの映画と同じ、サッカーの特待生がケガをしてアイデンティティを失い、オレオレ詐欺の受け子をやって、少年院に入ってる特集を見たばかり。目標を失って一番心のケアが必要な時、保護者も学校も周囲も彼らをやさしく強く見守って欲しいなと感じた。
そして、ここでもマスコミのマスコミたるゴミぶりが発揮される。そのゴミっぷりを松田翔太さんが好演。これまでの経験をフル活用したと思われる。それと私刑がひどくて胸が痛む。この正義中毒は人間が生まれ持っているものなのかな。間違いのない被疑者だとしても、家にスプレーで落書きも卵を投げつけるのも、罪になるからな。この場合だと不法侵入罪と器物損壊罪(だと思う)。
この映画の本質は息子は犯人か?信じるか否か、なのはわかってるのに、気になるのは全く違うところだった。石川家のお父さんの生業が建築士だからか自宅も仕事の延長線上になっていて、顧客に公開することで使い勝手の生の声を届ける役割を果たしている訳なんだけど、子供部屋の公開に対して配慮に欠ける気がしてならなかった。小学校低学年ならまだしも、小学生でも高学年になったら完全なプライベート空間をよく知りもしない人に見られるなんて、普通は嫌だと思う。ノックすればいいってもんじゃない。親だって個を侵略していい権利なんてない。そこらへんの違和感があまりにも大きくて、その後の重要な展開にそんなに興味がもてなかった。
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