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バレエ: 未来への扉のクリームのレビュー・感想・評価

バレエ: 未来への扉(2020年製作の映画)
3.8
ジュリアン·サンズ(65)が、亡くなっていた事を知らなくて…。今年の1月に山で行方不明になり、7/25に遺体で発見されたらしい。各国の映画に出演し、幅広い役をこなしていた好きな俳優さんの1人だったので、残念。追悼として観賞。

サンズが観たくての観賞だったけど、わりと良い作品でした。実話で、スラム街の少年達がバレエダンサーへの夢を追いかけるお話。例の歌って踊るが、ほんの少しあるが、他はブレイクダンスっぽいのとバレエ。背景にムンバイのスラム街の貧困層と富裕層との差、ムスリムとヒンドゥー教のいがみ合い等交えて、インドの暮しぶりが観れるのも良かったです。



ネタバレ↓



ムスリムの少年アシフは、ヒップホップ、ブレイクダンスが得意で、宗教は違うが仲良しの仲間で良く踊っていた。 ニーシュは、ヒンドゥー教の少年で、テレビのオーディション番組に出ていた。
そんな時、サウル·アーロンというアメリカで活躍したバレエダンサーが講師としてやって来た。元々はイスラエル出身の人。アメリカで仕事がなくなり、インドに呼ばれた。3人は、ダンスアカデミーで出会う。才能のあった2人を偏屈なサウルが教え、アメリカのダンススクールの奨学金を獲得するまでに育てる。いよいよ、アメリカへって時にビザが降りないとかあったけど、何とか出国へ。2人は成功を掴むのだった。
2人のバレエが息が合っていたし、身体が美しい。そして、夢を掴むまでにも両親や回りの反対があったり、病弱な妹の応援があったり、3人の関係も中々上手くいかなかった。宗教や言葉の問題等、本当に色々。だけど、踊る事が大好きなスラム出身の2人が夢を叶える姿は、普通に気持ち良い。

※ニーシュ役の少年は本人出演だそうです。

それにしても1ヵ月経ってから、訃報を知るなんて…。彼の出演した作品は、好きで「裸のランチ」「眺めのいい部屋」を初め、今では観れない作品が多々あって、それが良かったんですよね。医師、博士、悪魔、変態、悪役なんでもこなす。昨今は、脇役が多かったけど、淋しいです。
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