MasaichiYaguchi

シネマ歌舞伎 三谷かぶき 月光露針路日本 風雲児たちのMasaichiYaguchiのレビュー・感想・評価

4.0
みなもと太郎さんの歴史漫画「風雲児たち」を三谷幸喜さんの作・演出で19年6月に歌舞伎座で上演された舞台のスクリーン上映版「シネマ歌舞伎」は出演者の細かい表情や仕草が分かり、より歌舞伎の醍醐味が伝わってくる。
演目で取り上げられたのは原作のうち大黒屋光太夫のエピソードなのだが、史実に基づきながら笑いや涙、外連味を交えながら舞台が展開していく。
先日放送された最終回で32.7%を記録したドラマ「半沢直樹」続編において存在感を発揮したのが多数出演している歌舞伎役者たち。
このドラマの主要キャストである片岡愛之助さんと市川猿之助さんが「シネマ歌舞伎」でも重要な役柄を担っていて客席を沸かしている。
今年は新型コロナウイルス感染症拡大で多くの舞台が中止になったが、最近の規制緩和で従来の入場人員数の50%以下という規制が解除され、歌舞伎を含めた伝統芸能や演劇界の興行は100%の座席を使用することが可能になり、以前の状況に戻りつつある。
現在は治療薬やワクチンが量産前の為、新型コロナウイルスと共存(withコロナ)していかなくてはならない中、今後は主流の生の舞台だけでなく、オンライン、映画館でのものと益々観劇スタイルが多様化していくような気がする。