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RUN/ランのYYamadaのレビュー・感想・評価

RUN/ラン(2020年製作の映画)
3.7
【スリラー映画のススメ】
◆作品名:
RUN/ラン (2020)
◆映倫区分 / 日本 G(制限なし)
◆スリラーの要素
 身近な存在が登場人物を脅かす
◆本作のポジショニング
 サスペンス □□□□■ ホラー

〈本作の粗筋〉 eiga.comより抜粋
・郊外の一軒家で暮らすクロエは、生まれつきの慢性の病気により、車椅子生活を余儀なくされていた。しかし、前向きで好奇心旺盛な彼女は地元の大学への進学を望み、自立しようとしていた。
・ある日、クロエは自分の体調や食事を管理し、進学の夢も後押ししてくれている母親ダイアンに不信感を抱き始め、クロエは新しい薬として差し出すされる緑色のカプセルの調査を始める…

〈見処〉
①母の愛からは逃げられない——
『Search』監督が放つサイコスリラー
・『RUN/ラン』は2020年に配信されたスリラー映画。
・本作の監督は、パソコン画面上でドラマが展開するという新機軸で注目を集めたサスペンススリラー『search サーチ』のアニーシュ・チャガンティ。
・本作は、2020年5月8日に北米公開を予定していたが、新型コロナウイルスの感染拡大により、配給会社のライオンズゲートは劇場公開を断念。Huluに全米配信権を、Netflixに全米以外の一部の国・地域の配信権を売却。日本では木下工務店グループのキノフィルムズにより、2021年6月に劇場公開されている。
・出演は、クロエ役をオーディションで抜擢された新人女優キーラ・アレン、母ダイアン役をドラマシリーズ『アメリカン・ホラー・ストーリー』のサラ・ポールソンがそれぞれ演じている。

②結び…本作の見処は?
◎:「 狂気の毒母から逃げろ」…。身体が不自由ながら、頭のキレる娘のによる緊迫の逃亡劇は予想を超える没入感を与えている。アニーシュ・チャガンティの前作『search サーチ』から一転して、オフライン環境からの脱出劇は見もの。
○:「処方されたはずの薬のラベル」「母の背中にある無数の傷 」など、次第に露呈する母の異常性。自らの欲求を満たすため、子に障害を作り、周囲の同情を集めようとする精神疾患「代理ミュンヒハウゼン症候群」は、とにかく恐ろしい。
○:「クロエが進学希望する大学のHPに掲載されている写真の女の子」や「劇中映画『Breakout』のポスターに書かれる主演俳優」など『search/サーチ』に関連する小ネタめ散りばめられている…が、まず気付かない。
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