ともちろ

ファーザーのともちろのレビュー・感想・評価

ファーザー(2020年製作の映画)
4.6
(レビューが難しい…
感想も活字にするの難しい…)


観てよかったと心から思う。
認知症の患者目線の珍しい映画で、
父親アンソニー(アンソニー・ホプキンス)の困惑した思考を一緒に追体験させてもらったように、私も激しく……混乱。
貴重な体験でした。
ミステリーのような演出や組立に感服したけど
それは「脚色」と言うのね。
アカデミー脚色賞受賞という意味が分かりました。

今はいつ?誰?現実?夢?勘違い?
境い目が分からなくなりました。
釘付けになりました。
そして、理解。
「あぁ、こんなだったんだね」って。

そう見えてたら不安だったね
嫌なことも大事なことも。


夫の母が既に末期の、
母が初期のアルツハイマー型認知症です。
夫の母が通った道を、これから母が行くことになります。
その道筋を見事な演出とアンソニー・ホプキンスの名演技で見せてくれました。

母が少し進んでしまったら…
また観ようと思います。
ありがたい映画です。
「ミステリー映画」としても非常に面白かったから
是非。


※アンソニー・ホプキンス。
同じ名前・同じ年齢・同じ誕生日の設定だそうです。

※記憶や思い出を木々の葉に例えていた。
葉は散り、
そしてまた青々と生い茂る。
自然は永遠に繰り返す。
印象的。




《2023.6》
母の認知が進んでいます。
ありえない妄想話を何個もするようになりまた。
否定は簡単です。
諌めるのも簡単。
でも、この映画を観ていたから…
なんとなく母の話が理解できて。
母にとっては勘違いでも作り話でもない。
毎日ミステリー。
歪んだ話で娘の私達を心配してくれている。
そんな母を怒ることは出来ない。



ああ、、
お礼を言いたくて
原作・監督・脚本のフローリアン・ゼレールさんのインスタにメッセージ送ってみた!!
いつか読んでくれるかな。
まったく既読にならないけど💦
読んでけれー
ありがとうー
ともちろ

ともちろ