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情婦のmichiのレビュー・感想・評価

情婦(1957年製作の映画)
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原題『The Witness for the Prosecution』が『情婦』になったということは、この女がキーなのか…?と思いながら観ていましたが、最後の畳みかけるようなどんでん返しにびっくり。でも、思い返すと「なるほどなー」と思うようなしっかりとした伏線回収がなされていて感心してしまいます。

チャールズ・ロートン演じる法廷弁護士は、エルザ・ランチェスター演じる看護師を伴って退院したばかりで、口うるさい看護師に監視されながらもその目をかいくぐって悪事(酒やたばこ)に手を出すやりとりがコミカルに描かれています。この二人の掛け合いが終始おもしろい。実際にご夫婦だったんですね。

タイロン・パワーもマレーネ・ディードリッヒもチャールズ・ロートンもエルザ・ランチェスターも、若いころの作品を観ていたので、みなさん立派に歳を重ねて益々個性的で味のある演技が見られて嬉しかったです。タイロン・パワーは昔のジェシー・ジェームズの映画観ているシーンがあったね。
人一倍訛りが強くて印象的なキャラクターだった使用人のウナ・オコナーは、フィルマ上では一つしか出演作品を観ていないことになっているけれど、絶対他でも観ている気がして調べてみたら観たことある映画にたくさん出ていた。アイルランド出身の名脇役女優。どの作品でも、いつも不機嫌なのに正しいことしか言っていないし、インパクトがあって好きだ。

弁護士事務所の階段のリフトがうらやましいわ。下りがちょっと怖そうだけどほしい。
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