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マリグナント 狂暴な悪夢のytのレビュー・感想・評価

マリグナント 狂暴な悪夢(2021年製作の映画)
3.7
”SAW”シリーズで一躍有名になり、今ではホラー映画界では知らない人は居ない程有名な監督、ジェームズ・ワンが監督を務めた米ホラー。主演はアナベル・ウォーリス。張り巡らされた伏線に、エンタメ要素の強いホラーは、どの層からも支持される良作ホラーとなっている。とある出来事を境に、目の前で実際に殺人事件が起きているような夢を見る主人公……一体どうなってしまうのか?

[レビュー]
・良い意味で万人受けする、ジェームズ・ワンの力量が存分に発揮されている作品。OPからSAWのような雰囲気を感じ、BGMも所々SAWチック。伏線の張り方もさすがジェームズ・ワンといった感じで、ラストまで観やすかった。中盤まで、内容が混在し整理が付かなくなりそうになるが、ある一定の出来事から嘘みたいに分かりやすくなる。OPの長さやここでの話がここで効くか!となり面白い。

・ホラー映画としては怖さは物足りない。正直生粋のホラー好きが観たら少し物足りなさを感じるのかなぁといった内容。そもそも、霊現象的なホラーとはまた違った角度のホラーだし、そう思うのも無理は無いのだろうけど。Jホラーで有名な”リング”のような怖さを感じた時もあったけどね。特に、ジェームズ・ワン自身が製作を担当した”ライトオフ”に似たシーンも多数あった。

・アクションシーンはかなり見応えがあった。というか1番の見どころかもしれない。無駄なアクションが一切なく、素早いキレのある演技は観ていて面白かった。てかショウ刑事、あの人凄すぎるだろ。どこまで追っかけるんだよ。映像の視点で1個、家の中で何者かから逃げ惑うマディソンのシーンの1つに、天井からの視点で映し出されるシーンがあるが、あれはかなり斬新で良かった。変に緊張感が伝わる描写だったね。

・ラストシーン、一連の出来事があったからこそ、家族の絆を大切にするシーンがある。涙するほどではないが、妹の活躍が良かっただけに、情が入りそうになる……が。ラストシーン良く考えたら続編ある終わり方なんじゃないか?あるかどうかは定かでは無いが、あきらかに続編を制作できる終わり方にはなっている。

👉R18は、ホラーというよりはグロさへ向けた規制だった。良い意味でジェームズ・ワンの良いところが詰まった作品に仕上がっている。若干B級感もあるが、そこがかえって本作の良いところなのかもしれない。
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