ちぇり

海辺の家のちぇりのネタバレレビュー・内容・結末

海辺の家(2001年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

余命宣告を受けた建築家のジョージが、失っていた愛と夢を取り戻してゆく物語。良質な家族愛についての作品だった。
別れた妻との間の息子サムも、昔は素直で可愛かったのに、今ではすっかりグレて薬物に手を染めてしまっている。ジョージの変化が周りを巻き込んで、サムや元妻の生き方にも変化をもたらしていく。特にサムが父への愛を自覚し、それゆえにジョージの死を受け止められないシーンが涙が止まらない。投げかける言葉は冷たく厳しいけれど、その表情には父への愛情と悲しさが溢れている。病院に運ばれたジョージのためにクリスマスの飾り付けをひとりで行い、病室のジョージに見せるシーンは号泣。「あれを仕上げるんだ」というのが父から引き継いだ遺言。ジョージの死を看取るのは元妻で、サムと海に行った時のビデオを見ながら安らかに亡くなった。
みんなで作ったあの海辺の家が、これから残された人たちの希望になっていくのだろう。
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