爆裂BOX

ハロウィン レザレクションの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

3.2
唐突に旧「ハロウィン」シリーズの最終作である8作目をレビュー。前作「H20」のカタルシスと少しの哀愁があるエンディングからどうつなげるのかと思いましたが、強引な力技であのラストを全否定する展開には驚きましたが、その後の精神病院に収監されたローリーを追って病院に現れたマイケルVSローリーの戦いが始まりますが、アッサリローリーが殺されるのも衝撃です。まあ、2018年版「ハロウィン」で復活しましたが、ジェイミー・リーは新三部作の最終作でローリー卒業の可能性示したそうで、また死んだら「何回死ぬんだよ」って笑ってしまうかもしれない。
メインは廃墟と化したマイケルの生家で「デンジャー・テイメント」と題したウェブ番組で肝試しを行う若者達が殺されていくという展開ですが、この旧シリーズでは主に血縁者を狙ってたマイケルが血縁者でもない若者達を狙う展開はシリーズの中では異端ではありますが、自分の家に勝手にバカ者たちが入り込んで騒いでたら殺したくなるかもしれない。
POVブームだったからか、家に設置された監視カメラや若者達が身に着けた小型カメラのPOV映像が所々出てきますが、あまり効果的ではなかったかな。やらせ番組なので色々小道具や仕掛けが施されてたり、番組プロデューサーがマイケルの仮装して脅かしに来たりして、出演者もやらせだと気づき始めた所にマイケルが襲ってきてやらせなのか本物かわからない展開は面白い。ネットで中継されていて、大学生に成りすまして主人公とメールのやり取りしてた高校生がハロウィンパーティ先で他の参加者と見ていて、一人だけ本物の殺人と気づくけど、他は演出と思っている温度差も面白いですね。終盤では皆本当だと気づいてメールを使って指示して主人公を助けようとする展開はゲームの「オペレーターズ・サイト」みたいで面白かったですね。
登場人物はあんまりキャラ立った人達異ないですが、主人公の友人で一緒に参加した、やたら料理の事口にするシェフのルディは最後も奮闘するし印象に残ります。でもそれよりも番組プロデューサーが一番キャラ立ってましたね。初めはすぐ殺されそうなキャラだなと思ったら、カンフー映画好きでキレのいいカンフーでマイケルボコボコにするバカ展開は笑っちゃいました。最後のケリつけるのもこの人だし。途中マイケルに説教した時何でマイケルは殺さずに大人しく引き下がったんだろ?
主人公は逃げ回るだけで殆ど戦いでは活躍しませんでしたね。終盤チェーンソーで立ち向かった時は「お!」っと思ったけど。オーディションの時悲鳴でグラスが割れてましたけど、それも特に活かされず。特典のウェブ放送バージョンの映像では主人公が悲鳴上げるたびすげーうるさくて笑いました。ルディに「いい加減にしろ」って口押えられてるし(笑)
ゴア描写はほぼないですね。ケイティー・サッコフが首チョンパされる所くらいか。殺害シーンの演出も平坦すぎて盛り上がり切らず。リック・ローゼンタール監督、二作目の「ブギーマン」の時も恐怖不足とカーペンターが追加撮影したみたいですが、リベンジならずという感じかな。
ラストのしめはお約束という感じで、特典にある斧でとどめの方が好きかもしれない。まあ、続編あるかもよ、の方がウケ良いんでしょうが。
でも、殺人鬼マイケルを題材にした単純なスラッシャームービーとしては及第点だと思うので、殺人鬼物好きなら普通に楽しめるんじゃないでしょうか。