あみだくじ

星の子のあみだくじのレビュー・感想・評価

星の子(2020年製作の映画)
3.6
 凄くリアリティあふれる作品。新興宗教にはまっている親との世界と、それをあまり良く思っていない世界との境界線に立っている15歳の女の子。今までは親との暮らしの中で当たり前だと思っていた生活が、思春期になると他人からの目も気になってくるし、自分で考え始める。いや、別にこの作品のように親が新興宗教にはまっていなくてもだ。
 思春期の本当に色んな意味での大変な時期の女の子を芦田愛菜さんは凄く自然に演じていると思う。本人も同じ15歳だったらしいけど。やっぱり天才。色んな複雑な気持ちなんかを、表情から表して昔の思春期の頃の記憶を甦らせてくれた。

 本作品の中で一番印象的だったのは、岡田将生さん演じる教師が、ちいちゃんに怒鳴るところかな。確かに昔はよくいたけど、似顔絵描いて両親が宗教にはまっているからって、それを怒鳴ることか?しかもクラス全員の前で。大問題だと思う。その時の芦田愛菜さん演じるちいちゃんの顔が、なんともいえず傷ついてる表情が共感できたんだけど、見ているこっちもきつかった。そのあと、友達がフォローしていたけど、きっと私だったら学校行けなくなるなぁ、と。
 
 色んな家族の形の物語があるんだよね。
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