ベトナム戦争やキューバ革命における短いフッテージでリズミカルに構成されており、中国の水墨画に出てくるようや賢人姿が印象的なベトナムの英雄ホーチミンを追悼した傑作。個人的にはグラフィカルな「離陸18時」の方が好きだがゴダールも賞賛したというアルバレスの最高傑作。分断したり切断したフィルムを激しいパーカッションのリズムのようなテンポで繋ぎあわせ戦闘シーンに圧倒的な迫力を与えている。タンポポが開花する様子をクローズアップで接写しその後にタンポポの種が大空に舞っていく、と思ったらカットが切り替わりそれはなんと同じ形で投下された爆弾でベトナムの大地に噴煙が巻き上がる冒頭だけで途轍もない映像の力に圧倒される。