群青

アントマン&ワスプ:クアントマニアの群青のレビュー・感想・評価

3.6
2023年劇場鑑賞1作目。
吹替で。


思えばアントマンはアベンジャーズの中でもで重要な役目を担っていた。
シリーズ1作目はフェーズ2の最終作にしてフェーズ3のシビル・ウォーへの橋渡し。
2作目もインフィニティ・ウォーの直後で続くエンドゲームへの橋渡し。
そしてエンドゲームでもアベンジャーズが最後のアベンジをするための起爆剤となっていた。

小さな男の話が大きなスケールへ橋渡しをしていた。
そして今作においてもその役目は変わらない。今作はフェーズ5の1作目。エンドゲーム以来のアベンジャーズへの橋渡しを担っていた。


個人的にはアントマンのシリーズとしても一番好きだったし、久しぶりに次の作品がワクワク待てる!と思った。


フェーズ4はエンドゲームの余波を描いており、それぞれの作品の中で完結していた。もちろん単独作品なのだから完結していて当たり前だし、どの作品もちゃんと次に繋がるオマケシーンがあるのだが、そういう意味ではない。
フェーズ1〜3はサノスへ繋がるためにインフィニティストーンというアイテムが出てきたが、フェーズ4はそういうものがなかった。だから縦軸がなかった。
しかし今作では今後のラスボスと予定されているカーンというキャラクターが出てくる。
フェーズ1〜3のインフィニティ・サーガに続く、フェーズ4〜6のマルチバース・サーガの骨子となるキャラクターが出てくるのだ。

ジョナサン・メイヤーズが演じるカーンは、ロキでの先出登場はあまり印象に残らなかったが、今作のカーンは存在感たっぷり。ラストのオマケを考えるとどれだけの演技の引き出しがあるんだろうか。
関係ないが大好きなシリーズ、クリードの3作目にも相手役で出てくる。こちらも期待大。
今作のカーンを観ると逆にロキでの登場シーンをもう一度観たくなった。それくらいの貫禄だった。

そんな強大な存在にアントマンが勝てんのか?というところに関しては、そう来たかーという感じ。今作の舞台、量子世界を考えるとアリという存在でさえも巨大なので関係なさそうと思いきや、だからこその演出。直前にフックはあるものの素晴らしい使い方だった。何よりあの人のドヤ顔が良かった笑

しかもカーンってラスボスになるキャラなのにアントマンなんかに?と思うだろうが、それはオマケで絶望に落とすので全然やり方としては正しい。苦戦して勝ったのに…⁉︎という落差が気持ちいいと思う。


アントマンであるスコットの葛藤も良かった。あらゆる存在が重なるある場所での彼と彼と彼らのくだりは面白かってたし、何人もの彼らがなぜ一致団結できるか、という問いにもかっこいい答えを用意していた。

量子世界に彷徨うアントマンたちの様子は某ラジオと完全に重なるけど、ドラえもんだ!と思いました笑
意味不明な言葉もわかるようになる下りとか、知らない世界で知らない人と交流して共闘して敵と戦うとかまんまドラえもんだよ笑

残念なのはおしゃべり親友のルイスが出ないこと。ペーニャに会いたいよう笑


やっとワクワクするMCUに、会えた気がします。
フェーズ4も悪くなかったけど、これぞMCU!っていうのが感じられたのが良かった。


カーンは帰ってくる…
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