「西部劇の神様」とも呼ばれる巨匠ジョン・フォード監督による作品。フォード監督のルーツであるアイルランドを舞台として、アメリカから自分の生家に移り住むことを決めた長身の男ショーンが、赤毛で気が強く美しい女性メアリーと恋に落ちます。お互いに惹かれ合うものの、家長であるメアリーの兄ウィルの反対や、ボクサーとして一線で戦っていたショーンの暗い過去などによって二人の結婚は波乱の展開となります。
ショーン役のジョン・ウェインのかっこよさと、メアリー役のモーリン・オハラの美しさに目を見張りました。ジョン・ウェインは「黒澤明の三船敏郎」のような存在で、ジョン・フォード作品には欠かせない存在だそうです。西部劇ではないですが、乗馬のシーンは多用されていて、アイルランドの広大な自然の中を颯爽と馬が駆けていく様は圧巻でした。フォード監督は馬の速さを魅せるために、フィルムのコマ数を減らしていたそうです...なるほど...。
癇癪持ちの兄ウィルや、二人の仲人をするお節介なおじさんミケリーン、釣りに夢中な司祭に元ボクサー(?)で教徒の数をサバ読む神父など、脇役のキャラクターも個性に溢れていて非常に面白かったです。
13期ゆずの