千年女優

花束みたいな恋をしたの千年女優のレビュー・感想・評価

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)
3.0
2020年のある日、カフェで1本のイヤホンを片耳ずつ共有するカップルを見てそれぞれ別のテーブルに座りながら各々の恋人に苦言をこぼす山音麦と八谷絹。2015年、互いが大学生の時に京王線明大前駅で終電を逃したことで偶然に出会い、共通の趣味から意気投合して恋人となった二人の2019年に別れるまでの日々を綴った青春恋愛映画です。

ドラマや映画のヒット作で知られるTBSの土井裕泰監督が同じく数々の作品をヒットさせた坂元裕二の脚本で制作した作品で、これ以上ない最高の組み合わせと思えた学生カップルが社会と直面して別れるまでの経緯を時代を象徴するサブカルチャーたちで彩る物語と、好感度の高い菅田将暉と有村架純の共演で多くの観客から共感を得ました。

出会いから別れまで数多の恋愛あるあるを散りばめたお話で良くも悪くもそれ以上はなく、サブカルのキャラへの落し込みもそれほど上手くはないですが、人生で数少ない100%を注げる時に出逢った恋人、身も蓋もなく言うと全力でなければ愛せなかった相手ですが、とは言え全身全霊で愛せた幸福を巡る、爽やかな別れも微笑ましい一作です。
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