コンクリート壁むき出しの縦長の謎の建物(通称:穴)に閉じ込められて生活を強いられる人々。彼らはなぜここにいるのか───
アイディアが斬新で、なかなかに生理的ストレスを感じる強烈な一本。
グロテスクな食事シーンが最高に気持ち悪い。欲まみれの汚さみたいなものを感じる。
人間社会の貧富の差。
突き付けられる人間の本性。
穴の中では皆が同等、富や権力は無意味。
なのに、みんな自分勝手で他人のことは考えない。誰かが「平和のため協力し合おう」って立ち上がってもそう上手くはいかない。
どうしようもない残酷な世界で私たちは生きている…
階が違うってだけで、与えられた食事の分と部屋の環境は同じなはず。建物にいる全員が、他の人と分け合えば良いってことをただ気づけばいいだけ。簡単なことなのになぜ出来ないのか。
言われた言葉が胸に刺さる。
「上の階の人のせいでも、環境のせいでもない。あんたの選択次第なんだ。」
本当にそうだなって思う。
自分の人間性を今一度、考えさせられる。
割とショッキングな映像が続くから体調の良い時に観る方がいい。
聖書絡みの映画ってエグいのが多いなぁ…