舞台の作り方◯
ワンシチュエーションスリラーとしてのドンデン返しとか怒涛の展開を期待するとつまんないと思う
中盤で説明される通りの構造だと思うのでストーリーに難しいことは何もない
舞台設定のつくり方が上手
スペイン版蜘蛛の糸のような物語なのかなと捉えて観てた
ただし分かりやすい教訓がある訳でもなくラストは祈りに近い終わり方
祈りで終わるのはいいんだけど、もう少し明確にメッセージというかアンサーを出して欲しかった気もする
それがないならパンナコッタの顛末を描いたところで終わってよかったんじゃないか
それはそうとこの映画最大の魅力はサムライプラスじじいだよね
根っからの悪人ではないけど、小賢しく合理的で人を信じない
それなりに情はあるのに他責思考
お近づきにはなりたくないけど、完全に憎みきれない人間らしさがこの映画における上下階層構造が無くならない理由を端的に表すようで印象的
全編に出張ってたのもそういう意図なんだろうな