マグロ

袋いっぱいの蚤のマグロのレビュー・感想・評価

袋いっぱいの蚤(1962年製作の映画)
3.5
女子寮ドタバタコメディ

ヴェラ・ヒティロヴァの初期中編。
紡績工場で働き始めたエヴァ。彼女の眼を通して、女子寮で巻き起こるトラブルを写し撮った作品。

主人公のエヴァの視点がそのままカメラワークとなっていたり(そのためエヴァは画面にはほとんど映らない)、ナレーションのように彼女のつぶやきが差し込まれたりとドキュメンタリー的な手法を取り入れている点が非常に面白い。

構成としては女子寮でのくだらないやりとりと、女子寮イチの素行不良少女ヤナの処遇がどうなるかがメインだけど、くっきりはっきりとしたストーリーはない。
奔放かつ自立した女性を描いているのはいつものヒティロヴァで実家の安心感。

フォアマンの「ブロンドの恋」とかもそうだけどこういう女子同士のわちゃわちゃが描かれる作品は終始ニヤニヤしてしまう。
絶対人と一緒に観れない。
なかなか起きずにベッドで項垂れてるヤナとブシュカがほほえましくてかわいい。

それとエヴァちゃんよ、「熊手みたいに痩せこけてる」って友達に使う表現かね?
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