隕石の落下以来謎の現象に巻き込まれる家族の話。
ゆったりとしたテンポから始まり、隕石落下後は見所満載。家族の絆を歪んだ形で描きつつ、トラウマもののクリーチャーデザインは素晴らしい。家族は一緒、という言葉を全く配慮も優しさもない形で解釈した結果とも言える親子融合怪物、そしてそんな存在になっても妻を愛してしまい、娘を餌にしようとしてしまう父の狂愛。親子愛、家族愛の暴走は最悪の結果となるが、その極彩色の悪夢のようや暴走の果てに訪れた真っ白な世界には、理由なく不思議な美しさと静寂を感じてしまう。救いもなく、善良な家族も、大量の生物も、全てが犠牲になってしまうのに、最後は妙に穏やかな気持ちになるのはなぜだろう。他にはないビジュアルと展開は一見の価値ありの良作。特にニコケイの暴走好きはおすすめ。
