ボブおじさん

シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい!のボブおじさんのレビュー・感想・評価

3.9
人一倍鼻が大きくて醜男だが心優しくて詩才あふれる主人公のシラノが、美男の友人に成り代わって恋焦がれる女性に恋文を書き綴るさまを、フランスの劇作家エドモン・ロスタンが哀歓たっぷりに描いた戯曲「シラノ・ド・ベルジュラック」 。

100年以上も愛され続けるフランス演劇界が誇る大傑作。誰もが知るあの物語の誰も知らない誕生秘話が、いま明かされる‼︎

2年近くスランプに苦しむ若き劇作家エドモンは、名優コクランを主演にした訳アリ企画を引き受け起死回生を狙う。
初日までわずか3週間、でも頭も台本も真っ白。その上、恋に溺れる親友のラブレターの代筆まで引き受けるはめに...。

ところが、この親友の恋人との文通から天才的な閃きを得る。次から次へと湧き出る言葉の泉に台本のペンは進み始めるが、エドモンの前にはわがまま女優にうるさいスポンサー、嫉妬深い妻まで入り乱れ、次々と難題が立ちはだかるのだった!

フランスの映画なので一般教養として「シラノ・ド・ベルジュラック」を知っていることが大前提。映画の中のエドモンの何気ない会話や出来事が、実際の演劇のあの傑作シーンへと繋がっていくのは思わずニヤけてしまう😊

登場人物は、皆どこかに足りないものを抱えながらもがいている。人生崖っぷちの人々が、あきらめずに一歩前へと進み、奇跡を起こそうと奮闘する一発逆転のエンターテイメント!

映画ファンにはたまらないエンドロールのサービスショットまでしっかり楽しめた。「シラノ・ド・ベルジュラック」を事前鑑賞してから見ることをお勧めします😊


公開時に劇場で鑑賞した映画を動画配信にて再視聴。