ポコ太郎

雨月物語のポコ太郎のレビュー・感想・評価

雨月物語(1953年製作の映画)
3.7
2024-16

陶器を売って金に執着している男と、侍になりたくて出世欲のある男のダブル主人公。その2人が己の欲に溺れて大切なものを見失う話。怪談要素もあるが怖くはない。どちらかというと男2人と巻き込まれる奥さん2人の転落していく人生の方が怖かった。

日常の中にある幸せについて考えてしまう、そんな余韻の味わえるラストはかなり好み。癖が少ないので幅広い人が楽しめるだろう。正直今見たら眉をひそめるような夫婦関係だが、そんな時代背景を考えながら見るとより楽しめると思う。