Kota

返校 言葉が消えた日のKotaのレビュー・感想・評価

返校 言葉が消えた日(2019年製作の映画)
3.7
“自由が罪である世界に生きていた。”

台湾の白色テロ時代を背景にしたホラーゲームを映画化。外国文化に触れるだけで国家への反逆と言われ処刑された台湾を舞台に、それでも自由を求めた生徒と教師、そしてだれかが密告者として国家に仲間を売った一連の流れにダークファンタジーを交える。

巷ではアジアの“サイレントヒル”なんて言われていて、確かに学校の壁が剥げてなんか変な怪物に追われて出られなくなる悪夢の空間はまさにそれ。CGはハリウッドに比べるとお粗末だけど、現実と悪夢を繰り返してだんだんと真実が明らかになっていく作りに引き込まれて面白かったし、世界観が好み。てか、ストーリーがまず激動すぎて普通にファンタジー織り混ぜずとも面白いような気がしてた。現実とは認めたくない事象に別世界を創り出す感じは、どちらかというと“パンズ・ラビリンス”かな。結論、アジア映画とは思えないクオリティで昨今の日本のホラーはもっと見習って欲しいと思う。
Kota

Kota