クエンティン・タランティーノ版マカロニ・ウエスタン。
原題：Django Unchained
(2012、2時間45分、R15+指定)
1858年、南北戦争の2年前。テキサスのどこか。
鎖につながれ馬車で運ばれる途中だった黒人奴隷のジャンゴ(ジェイミー・フォックス)は、奴隷制を嫌う賞金稼ぎのシュルツ(クリストフ・ヴァルツ)によって解放され自由の身となり、相棒として行動を共にする。
やがて2人は奴隷市場で生き別れとなったジャンゴの愛妻ブルームヒルダ(ヒルディ)を救出すべく、奴隷商人を装って、ミシシッピの悪徳農園主カルヴィン(レオナルド・ディカプリオ)に近づく…。
～登場人物～
①賞金稼ぎと関係者
・ジャンゴ・フリーマン(ジェイミー・フォックス):解放される黒人奴隷。賞金金稼ぎを手伝う。
・ブルームヒルダ/"ヒルディ"・フォン・シャフト(ケリー・ワシントン) : ジャンゴの愛妻。
・Dr.キング・シュルツ(クリストフ・ヴァルツ):元歯科医？の賞金稼ぎ。
②キャンディ農園の関係者
・カルヴィン・J・キャンディ(レオナルド・ディカプリオ):サディスティックな農園主。
・ララ・リー・キャンディ＝フィッツウィリー(ローラ・カユーテ):農園主の姉。
・スティーヴン(サミュエル・L・ジャクソン) :農園主にかしずく老獪な奴隷頭。足を引きずっている。
・ビリー・クラッシュ(ウォルトン・ゴギンズ) :カウボーイ。
・レオニード・モギー(デニス・クリストファー): 弁護士。
③他の登場人物
・スペンサー・"ビッグ・ダディ"・ベネット(ドン・ジョンソン ):テネシーの農園主。
・更にブルース・ダーン、フランコ・ネロ、クエンティン・タランティーノも登場します。
"kKK"
"「ジークフリート」"
"「三銃士」「モンテ・クリスト伯」「王妃マルゴ」などの作品で知られる小説家アレクサンドル・デュマ(デュマ・ペール)"→父は仏領サン＝ドマング（現ハイチ）で、白人の侯爵と黒人奴隷の間に生まれた私生児の混血(ムラート）です。
「もしこの頭蓋骨が…アイザック・ニュートンやガリレオだったら、この3つのくぼみは創造性と関わる場所だ。だが、これは、天才ではないベンの頭蓋骨だ。この3つのくぼみが関わるのは、隷属性だ。
Now if I was holding a skull of a... of an Isaac Newton or Galileo, these three dimples would be in the area of the skull most associated with creativity. But this is the skull of old Ben, and in the skull of old Ben unburdened by genius, these three dimples exist in the area of the skull most associated with servility.
「普段なら"アウフヴィーダーゼン"というところだが、この言葉は"また会う時まで"という意味だ。だが、あなたとはニ度と会いたくないので、こう言いましょう。"○○"」
normally I would say "Auf wiedersehen," but since what "auf wiedersehen" actually means is "'till I see you again", and since I never wish to see you again, to you, sir, I say ○○!
黒人奴隷を犬に食わせる残酷シーン、血肉が飛び散る銃撃戦、無用な殺しなど、タランティーノのバイオレンス・スタイルは、この作品でも健在。
そして、音楽はいつもどおり素晴らしい。
オープニングはLuis Bacalov（ルイス・バカロフ「ジャンゴ/Django」(「続・荒野の用心棒」のテーマ曲をアレンジ)で、スタート。
他に、エンニオ・モリコーネとエリーザの「アンコラ・キ/Ancora Qui」、
アンソニー・ハミルトン & エラーニャ・ボイントンの「フリーダム /FREEDOM」、
ジム・クロウチの「アイ・ガッタ・ネイム / I GOT A NAME 」、
ベートーヴェンの「エリーゼのためにFur Elise エリーゼのために」などお楽しみの楽曲が盛りだくさん。
